薗田碩哉の遊び半分

『遊び半分』を単行本にしました

しばらくこのページに何も書かずに過ぎてしまった。別段、遊び呆けていたわけではない。この春(2023年4月)無事に80歳の誕生日を迎えることができた記念に本を一冊編集していたのである。わが傘寿記念出版の主要な内容は、このホームページの主題である「NPOさんさんくらぶ」の活動を整理して論考を加えたもの(その中には別のページ「田んぼワンダーランド」などからの転載もある)。それに「くらぶ」の前身である「さんさん幼児園」に関する考察を合わせ収録した。さらにその上に、この「遊び半分」のコラムから子どもの遊びに関わるエッセイを選んで掲載した。題して『遊び半分―さんさん幼児園/さんさんくらぶの子育て・まち起こし』、A5版225ページの堂々たる?ペーパーバック本である。Amazonのオンデマンド出版なので、下記のURLをクリックすれば直ちに飛んで行ける。そこには詳しい目次も載っているので、是非ともワンクリック!してご購入いただけたら幸いである。

『遊び半分』 Amazonの販売ページ
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4991147468

同書の巻末に、80年を振りかえるための年譜を作って収録した。日記やもろもろの記録をひっくり返し、それを手掛かりに記憶を手繰り寄せてみると、あれやこれや、まあ、我ながら呆れるほどいろんなことに手を出している。その要点を年ごとに整理してつなげて行くのだが、やってみるとなかなか面白い。はじめは数ページで収めようと思ったのだが、あれもこれも入れたくなってだんだん延びてゆき、とうとう14ページもなってしまった。他の人から見ればどうということもない人生だが、自分を見つめ直すにはまたとない機会になった。読者諸氏もぜひ試してみることをお勧めする。これはなかなか高級な遊びと言えるのではないか。

年譜を作成し、自らの来し方を顧みて我ながら一本筋が通っていると思うのは、お役人にも企業人にもなったことはなく、財団法人、学校法人、非営利活動法人を渡り歩いてきたこと、「公」でも「私」でもない「共」を生きてきた、言うならば三セク(第3セクター)人生だったことである。そして、そのどこにいても遊び・余暇・娯楽・レジャー・レクリエーションを飯のタネに、しゃべったり、書いたり、考えたりしてきた。子どもの頃の遊びから青年期のレクリエーション、研究テーマとしての余暇や娯楽、遊び学者としての講義・講演、いずれにしても「遊び」的なものは常にわが随伴者であり導きの星であった。そうは言っても遊び呆けてばかりいたわけではなく、遊びで仕事をしていたのだから、わが人生は遊びと仕事のアマルガム、端的に言って『遊び半分』の80年ということになる。さらにその半分を超える期間、遊び人生の基盤にあったのが妻・浩美と共に取り組んできた「さんさん幼児園」であり、そこから派生した「さんさんくらぶ」であった。「さんさん」は私生活と公生活の出会うところに根を下ろした私の思想の源泉と言うべき存在なのである。「さんさん」と「遊び半分」が同居するタイトルはこうして生まれたのであった。

『遊び半分』を出版したからと言って、このホームページのコラムを終わりにするつもりは全くない。収録しなかった論考もいくつもあるし、「遊び」をキーワードに、これからも人間の在り方、社会の問題点について何やかやと考察を続けていくつもりである。どうか今後もこのページをご愛読ください。いずれ『続・遊び半分』や『まだまだ遊び半分』などと題した本を続刊したいと思っている。読者の皆さん、乞うご支援!

『遊び半分』を単行本にしました

2023年8月23日 薗田 碩哉

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