Nature ナチュール NPOさんさんくらぶ事務局便り

Vol.98
2018年10月15日
発行:NPOさんさんくらぶ事務局
会員数:正会員38人 賛助会員募集中

ねむの里田んぼ

田んぼから生きる力をもらった 〜「森の学校」の子どもたち〜

 子どもたちは、さんさんが大好きです。田んぼへ向かう少し険しい山道も子どもたちにとっては冒険のはじまり。台風で倒れてしまった木もうっそうと繁った草も蜘蛛の巣さえもおかまいなし。新しくできたアスレチックのように進んでいきます。山道を抜け、田んぼにおひげこと薗田さんが見えると「こんにちは」と駆け寄ります。ただいま、またきたよといった感じです。

 野草天ぷらの会からはじまり、代掻き、田植え、かかしづくり、そして稲刈りとさんさんへの活動も4、5回目の参加となる子どもたち。やりたいことも決まっています。田んぼにつくやいなやまずは恒例のいなご採り。田んぼには前回つくった案山子がしっかりと立っていて「私がつくった案山子だ」と田んぼを守ってくれた案山子にちょっと誇らしげな表情の子どもたち。

 薗田さんが声をかけるとみんな集まり稲の成長に必要なこと、稲刈りの方法を教えてもらい作業にとりかかりました。鎌でザクッザクッと気持ちよく稲を刈り始めました。新鮮な感触でした。稲刈りに夢中になりつつ、また、いなご採りしたり、カマキリを捕まえたり、大きなヒキガエルに遭遇したり、色々な生き物と触れあいながら泥んこになって自然を満喫しました。泥の感触も田植えの時と違うと気付いた子どもたち。五感でその違いを感じました。後半は刈った稲を束ねたり、はざがけを手伝ったりとよく働きました。お米作りって大変だな、でも楽しかったなと満足感いっぱい。帰りがけには、里芋掘りも体験させていただきました。里芋の大きな葉っぱがみんなお気に入りで傘のように持って、楽しい帰り道になりました。

 合歓の郷は、来るたびに自然が変化しているのを目の当たりにして、さんさんの田んぼから生きる力を感じて帰ってきます。さんさんの稲穂のように子どもたちの心に間違いなく大切なものが実っています。さんさんの皆さんとの出会いに感謝して。

「森の学校」(大田区鵜の木)平沼 奈緒子


さんさんフェス2018報告

 猛暑の夏が終わりつつあった9月8日(土)の夜に南大沢文化会館の交流ホールで、持ち寄り音楽会「さんさんフェス2018」が開かれました。リハーサルなしのぶっつけ本番、出入り自由、飛び入り歓迎の気楽な音楽会として、昨年からこのスタイルで始めて、今年は2回目です。さんさん関係者やおひげ先生の人脈で多士済々の出演者が続々と集結しました。

 東京よされ会八丈太鼓による始まりの合図、司会の三浦さんの進行で会が始まりました。以下、出演された皆さんを簡単にご紹介します。

 昨年に続きオープニングは男性デュオ「パパちち」。メンバーは、さんさんオヤジの会の中心メンバーだった久保田さんと小沢さんです。貫禄の歌とトークでした。続いて、薗田ファミリーH2O2のお琴とピアノと電子楽器によるアンサンブル。ちゃんと練習した様子がうかがえます。

 迫力満点の東京よされ会の八丈太鼓は何度聴いても感激します。AJETも昨年に引き続きの参加。きれいなハーモニーを聴かせてくれる男女4人の混声合唱です。今回初参加の寄席鍋は、ちょっと変わった編成の若者バンドでスタンダードナンバーを演奏。

 さんさん卒園生のラーメン亭とんこつ(奥山樹生)のトーク、同じく卒園生の土橋康平のピアノ弾き語り、チャーリー加茂のマジック、会員関塚さんの二胡演奏といった飛び入り陣も素晴らしく、会を盛り上げてくれました。衣装が印象的だったのが今回初参加の「百草ふれあいサロン」の魔女のみなさんとフラダンスの「レアレアの会」。会の最後には参加者全員でフラダンスを踊りました。

 今年の目玉企画のひとつが生ビールサーバーの導入。このホールは、事前に申請すれば会場でお酒も含めた飲食ができる数少ない施設です。今回は、陽気のせいか、集まったみなさんのキャラクターなのか、用意したお酒や飲み物、おつまみ類が飛ぶようになくなりました。ちなみに、おひげ先生は出番(2番目)が終わるまでビールを我慢していたのですが、終わったころにはすでに生ビールが品切れで悔しい思いをしています。

 出演者のみなさま、熱演ありがとうございました。また、準備や片付けをお客さんにもお手伝いいただき、たいへん助かりました。来年も引き続きこのスタイルで開催できればと考えていますので、出演ご希望の方は今からご準備ください。

(新出 英明)


 さんさんフェスティバルは、薗田先生の顔の広さがうかがえる楽しい集いでした。多方面で活動している方々との出会いの場でもありました。観客席では、おにぎりを食べながら聞いている子どもたち、一杯やりながらの大人たち、和気あいあいとした雰囲気でした。バンド、太鼓、ダンス、そんちゃんファミリーのステキな演奏、間近で聞いた二胡の音色の素晴しさなど、大いに楽しみました。

 さて、いよいよ本番!サロンの魔女は皆さんに受け入れられるか、マジックはうまくいくか・・・歌はギターで盛り上げ、マジックは扮装でごまかし・・・最後の観客の皆さんとの「一人の手」の合唱になって、やっと余裕が出てきて会場の皆さんの笑顔を見ることができ、無事終了。ハラハラ、ドキドキの初参加でした。

(百草団地ふれあいサロン 山口)

 高校2年の土橋 康平です。今回のフェスでは飛び入り参加として「saysomething」を弾き語りしました。だいぶ前に一度、同じホールでゲゲゲの鬼太郎の格好をして歌ったのをうっすらと覚えています。その時はただ一生懸命間違えないよう歌うことに夢中で、見ているお客さんのことは気にならなかったのですが、今になると何故あんなに緊張しなかったのかと不思議に感じます。家で何度も練習したはずが、本番になると緊張して今回はところどころ伴奏を間違えてしまいました。

 フェスで久しぶりに会った1つ上の奥山樹生君のことは覚えてはいたのですが、彼とどんなことをしていたかと聞かれるとさっぱり思い出せないわけであります。まだ若輩の身にもかかわらずこのざまですが、私も後悔のないよう、身近な思い出を大切にしながら生きていきたいです。

 今回のフェスはとても楽しませてもらいました。また機会があるのなら是非とも参加させて頂きたいと思います。有難うございました。

(土橋 康平)


次回イベントお知らせ

合歓の里のビーナスを作ろう

 今年のアートの秋は、粘土を捏ねて「縄文のビーナス」ならぬ「合歓のビーナス」の土偶作りに挑戦します。一人一人の夢をふくらませて、どこにもない「わたしの形」を生み出してみましょう。

日時:11/11(日)午前10時〜できあがるまで
場所:さんさんくらぶ(旧園舎)
指導:田宮義寛(テラコッタ作家)
参加費(会員とその家族)大人:1,000円 子ども:500円

創り上げた形は乾燥させた上で焼成します。後日、作品の展示会を合歓の里で行い、その後に作者にお返しします。(詳しくは別添チラシをご覧ください。)

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