Nature ナチュール NPOさんさんくらぶ事務局便り

Vol.105
2021年1月1日
発行:NPOさんさんくらぶ事務局
会員数:正会員38人 賛助会員募集中

合歓の里・田んぼ報告

田んぼファミリーの1年間を振り返って

今年も田んぼファミリーは、代掻き、田植え、草刈り、キャンプ、案山子作り、稲刈り、脱穀・・・一年間を通して田んぼを楽しみました。子どもたちもコロナで気疲れする中、田んぼはコロナを忘れさせてくれる空間だったと思います。アマビエ効果のせいか豊作でした!

我が家は今年、コロナ禍で少し違った田んぼとの関わり方ができました。これまでは、田んぼにはイベント時に訪れていました。けれど今年は、姪っ子甥っ子家族も田んぼファミリーに加わり、月に1~2度田んぼにお邪魔させていただきました。

そこで発見したのは、里山の自然は毎週のように「旬」が変わるということです。ある週にはキアシドクガが舞っていたかと思えば、次の週にはホタルブクロが花開き、次にはホタルが舞い、次には山百合が咲き乱れる。かつて日本の農事歴に「七十二候」というほぼ週替わりの暦がありましたが、合歓の里で感じる自然の変化の速さに納得してしまいました。日本の自然はなんと多様性が豊かなことでしょう。振り返れば、田んぼに足しげく通ううちに、子どもたちと一緒に体験した時々の自然の暦を知らずに読んでいた気がします。コロナ禍だからこそ、時と足を止めて、気づかされたことでした。

田んぼファミリーをいつも温かく見守って下さるスタッフやご関係者の皆様に心より感謝いたします。また来年も、田んぼファミリーの皆様と楽しい一年を過ごしたく思います。

(光橋 翠)


里山工作室

埴輪(はにわ)づくりで考えたこと

晴れて気持ちの良い小春日和、元さんさん幼児園のホールに集まったのは、小学生と幼児が7人、大人は5人、そして講師はおなじみの田宮義寛先生。埴輪は古墳時代(4~7世紀)に器として、また祭祀や魔除の用具として作られた。田宮先生が貼り出してくれた埴輪の写真から遠い昔の人々の暮らしに思いを馳せる。どの土偶も素朴で愛らしい。

粘土の塊をさわりながら、それぞれが自分の世界の中へ。黙々と粘土をこね、のばし、まるめるなどの作業が続く。小学生の男の子から「宇宙人をつくる!」との声。粘土の軟らかくもあり硬くもある感触は妙に心を落ち着かせ、平和な気分にさせてくれる。粘土と格闘すること2時間、それらしい形ができてきた。髪の毛をつけようか、眼や鼻はどのように…お昼休みをはさんで午後から仕上げに入る。目をくり抜いてみると思っていたのと違い、怖い顔になってびっくり!私は競争社会に揉まれ無意識のうちに怖い性格になってしまったのか(もともとなのか)。作った埴輪の顔を見てちょっぴり考えさせられた。

それぞれ今風の埴輪7体が完成。みんな仕上がった作品に満足そう。笑顔がいっぱい。一体どんなふうに焼き上がるか楽しみだ。

(そのだ ひろみ)


さんさんフェス報告

コロナ禍のさんさんzoomフェス

さんさん幼児園では暗幕クリスマス会、子どもたちがろうそくをともして静かに歩き、おひげが祝ってくれた「クリスマスおめでとう!」のことば。今年はzoomの窓越しにフェスを楽しみました。

おひげが結婚式で牧師さんに間違えられるお話に笑い、夫婦でいろんなことを回想しながら思わず涙がこぼれました。亜香里が卒園してもう12年、私たちが多摩を離れて10年、ついでですがまもなく結婚20年、時は流れましたがやはり私達にはさんさん魂が息づいているようです。おかげさまでみんな元気です。 パパちちさんの「枯葉」「Across the universe」でしっとりと、AJETさんの遥か澄み渡った歌声「さくら」「荒城の月」、そして息の合ったところのHO「いつでも何度でも」、そのだ先生のお琴が暗かった世相を穏やかに明るくするようでした。百草ふれあいサロンさんにあわせて脳トレクイズもやりましたよ。寄せ鍋さんの面白いお話「暴れん将軍」は最高でした。そして三浦さんの安定のお声と、ませぎりえこさんの絵本とチェロのコラボレーション、その場にいるような臨場感に浸りました。たじママ、花谷さん、アレンジどうもありがとうございました。

コロナがもたらした副産物のおかげで楽しい午後のひとときを過ごさせていただきました。新しい一年が明るい年になりますよう心から祈っております。

(藤田 哲也&亜紀)


Shinde ism

「三密」で「不要不急」な活動を思い切りできる日が待ち遠しい

2020年は新型コロナウイルスに世界中が翻弄された1年でした。さんさんの活動も大きく制約を受けましたが、田んぼの稲は順調に育ち、前年よりも多くの収穫がありました。毎年恒例のゆるい音楽祭「さんさんフェス」もなんとか無事に開催できました。田んぼキャンプや造形ワークショップも感染対策をしながら実施しました。

2021年もコロナ禍はすぐに収まりそうにはないので、しばらくは我慢の日々を強いられるのでしょう。連日のように「三密は避ける」とか「不要不急な外出は控える」というフレーズを聞きますが、コロナ禍が収束した後も「三密」や「不要不急」が悪い行いとして定着してしまうのは嫌だなあと思っています。 世の中の遊びや音楽の合奏・合唱、演劇などは、邪魔されない閉じた空間で仲間が肩を寄せ合う「三密」や「不要不急」から生まれ、発展しました。感染症の予防対策も大事ですが、「三密」と「不要不急」は、なくしてはいけないもっと大事なことではないでしょうか。

(新出 英明)


2021年お餅つき

毎年恒例の餅つきを断念!

お正月休みが明けたころに、毎年毎年続けてきたさんさん餅つき、現在のコロナの状況では実施が困難です。間違いなく3密になりますし、飲食を行うのですから。やり方を変えればとも思いましたが、正月実施は諦めました。2月以降、状況が好転すればあるいは可能になるかもしれません。餅つきのない正月なんて、何十年も経験していないので気が抜けました。コロナの影響はまことに恐ろしい。

しかし、コロナは当たり前だったことを見直す機会を与えてくれているとも言えます。コロナの先にどんな生活や社会が見えて来るのか。さんさんくらぶも、その目的や事業を再検討して、これまで考えつかなかった活動のスタイルを追求したいと思います。

(おひげ)


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