Nature ナチュール NPOさんさんくらぶ事務局便り

Vol.102
2019年10月24日
発行:NPOさんさんくらぶ事務局
会員数:正会員38人 賛助会員募集中

さんさんフェス2019報告

盛り上がりっぱなしのさんさんフェス2019・第1弾

 9月に開催しましたさんさんフェスのレポート!でございます!司会進行と落語をやらせていただきました、ラーメン亭とんこつこと、卒園生の奥山樹生です。

 今回は卒園生の母ませぎりえこさんによる、消しゴムハンコ展示会も同時開催!僕、大好きなんです、あの作品たち。ませぎりえこさんの作品、これからも要チェック。そして、僕と同い年の高橋家のりゅうくんが、手製の漫画を持って来ていました。それがまた凄くいいんですよ。見てない方はりゅうくんを見かけたら声かけて!

 今回もみんな大好きビール付きのコンサートですが、前回の反省を生かし、飲みたい皆さんに行きわたるよう配慮していたんですね、気づきましたか、飲んべえの皆さん。

 毎度のことながら演者達は今年も最高。皆さん、素敵な演奏に酒が進む進む。トップバッターは寄せ鍋の皆さん。最初からそんなに盛り上がったんじゃ、大丈夫かと思いましたが、この後も盛り上がりっぱなし。おひげとそのだによるHO(前回H2O)の演奏も、会場全体を一つに。そこで百草ふれあいサロンの方々と客席の皆で歌って大盛り上がり。多摩療護園の方々も盛り上がってましたねえ〜、最高。中国の楽器二胡を使った結(ゆづる)の皆様の演奏で心洗われましたねえ。その後に僕が落語をやったもんですから、まあ、皆さんよく聴いてくださる。もっとちゃんと聴かなくても良いよって言いたくなるくらい、すごく聴いてくださってまして、本当にこっちが楽しんじゃいました。ラストはレアレアの会の皆さん。優雅なフラダンスに皆、釘付けでした。フィナーレは皆で一緒にフラダンス!会場の盛り上がりは最高潮に達し、無事閉幕。

 今年もバラエティ豊かで、とてもいいフェスでしたねえ...次回はもっともっと演者もお客様も来てくれるといいですね。待ってるぜ、卒園生達。

(奥山 樹生)

さんさんフェス2019・第2弾お知らせ

■2019年11月23日(土)
■18:30開演・18時開場
■南大沢文化会館・交流ホール
■詳細は同封のチラシをご覧ください。皆さまにお会いできることを楽しみにしています。


さんさんアートの世界へ! 造形ワークショップ 11/17

 土をこねて、ものを作る―幼児園の昔からみんなが大好きだった活動です。男の子は山を作ってトンネルを掘ったりダムを造ったり、女の子はお団子を丸めたり泥人形を作ったり。人間の表現本能に根ざした活動を子どもも大人も一緒にやってみましょう。

 モデルは「縄文時代」です。日本列島の自然の豊かな恵みに守られて平和に生きていたこの時代、粘土を材料にして、今見ても惚れ惚れするような壷や食器、かわいらしい土偶がたくさん作られ、多摩や町田のあちこちから出土しています。縄文土器に詳しい造形作家の田宮義寛さんを講師に、それぞれにイメージを描いた上で、粘土のこね方、形の作り方を学び、一人一人の個性を生かした作品を仕上げます。

 作品は乾燥させて焼成し、1月恒例のさんさん餅つきの日に鑑賞会と人気投票を行います。今年のグランプリはどなたの手に渡るでしょうか。場所は旧さんさん園舎です。参加人数に限りがあります。同封チラシをご参照のうえ、早めにお申し込みください。

(倉品 康夫)


ねむの里の田んぼから

合歓の里でカカシづくりと里山キャンプ 8月24日〜25日

☆10月14日に7歳(小学校2年生)の娘と共に家族3人で稲刈りに参加させていただきました。大型台風が通り過ぎた後でしたが、何とか頑張ってくれた稲たち。田起こし、代掻き、田植えをした時のことを思い起こしながら稲を刈りました。私も娘も初めての稲刈りでしたが、丁寧に教えていただいたおかげで、娘もすぐに要領をつかんだようで、鎌を使って上手に刈り取っておりました。刈り取った稲を昨年の藁で緩まないようにしっかり束ねるのは大変でしたが、束ねた稲を稲架(ハザ)にかけ、綺麗に並んでいるのをみると充実感でいっぱいでした。

☆娘といつも楽しくさんさんの田んぼ活動に参加させていただいています。毎日いただくお米がどのように育っていくのかを自分の目で見て体験できる機会はとても有難いです。今の娘にとっては、感謝の気持ちというよりも「お米作りは大変だな、でも楽しかったな」などの思いが強いかもしれませんが、これから娘が成長していく上で、この経験が生きて何かを感じるきっかけになれば良いなと思っております。

☆私たちは、大田区の「森の学校」(学童期の子どもたちのためのシュタイナー教育を取り入れた学びの場、隔週土曜日開催)の仲間と一緒に、さんさんくらぶの田んぼ活動に参加させていただいております。シュタイナー教育では、生活の基本である衣(羊毛)・食(米)・住(家)を、自らの手で生み出す体験をすることが、子どもの自立への第一歩を踏み出す後押しになる、と考え、米作りをとても大切にしております。

娘のために、と参加したのがきっかけではありますが、私もすっかり楽しんで活動させていただいております。貴重な多摩の自然環境とさんさんくらぶの皆様の温かいお心遣いに感謝しつつ、四季折々の自然活動にも参加したいと思っています。

(森の学校 仙北屋 里美)


倉さんの多摩手箱

こんがり狐色のお焦げに仕上げて、うまい飯を炊け〜飯ごうの負の歴史〜

「底に水分を全く残さず、釜底の米粒が狐色にこんがりと色づくように炊く」。具体的な美味い飯の炊きあがりのイメージとは「焦げるのではなく、淡く狐色に色づくことがご飯の美味さを引き出す(川上四郎・帝国陸軍主計少将)」―これが極意と言います。

▲さて、飯盒でご飯を炊くとこんがりと美味く炊き上がりません。それは何故か、飯盒は単なる弁当箱だからです。

▲義和団事件(1900年)の時、欧米の軍隊との交流から、メスキット(配食セット)を採用して配食には重宝します。当時の「帝国陸軍の食事」は多様なレシピ集『軍隊調理法』に則して調理され、日本人の米食文化進捗に貢献しました。

▲飯盒のアルミは当時は貴重な金属で、それで煮炊きに使う消耗は避け、飯盒による飯盒「炊爨」の訓練があっても、大抵は部隊から握飯と沢庵などが届けられていました。飯盒という弁当箱による炊飯は日常ではなく、あくまでも便宜的な方法でした。

▲やがて「帝国陸軍の食事」の矜持はジリ貧となります。太平洋戦争の負け戦の局面で、栄光の兵站食文化の伝統を食い潰し、終に弁当箱で日常の炊事をするまで落ちぶれた悲しさ、という訳です。

▲帝国陸軍最晩年の理不尽な絶対服従・私的制裁及び思考停止教育等が人生訓練の為の必要悪と称して共有され、教育界がその空気に支配され、今に至る宿痾となっています。小生はキャンプで飯盒炊爨と帝国陸軍断末魔教育がセットになることを恐れています。

▲では結論です。早い話が田んぼで鉄釜を使って思い切り焚き火をして「研ぎ、水分量(1.2倍)、火加減、余計な水分の蒸気化、蒸らし及び焦がし」の炊き干し炊飯の手際を守り、こんがり狐色ご飯を堪能するべし。

(倉品 康夫)


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